2011年11月7日月曜日

バックス対クレインズ@新横浜(1)

 新横浜集結戦2日目。第2試合バックス対クレインズだけ見てきましたが、第1試合、第2試合ともに1点差だったのですね。第1試合はどうだったのだろう。
 第2試合は結果6対5でバックスの勝ちですが、プチ乱闘あり、ノーゴールあり、ペナルティショットあり、ついでにボードがはずれるハプニングもありで、2時間半以上かかる長い試合になりましたが、そのわりには時間を忘れて見入ってしまう、しびれる試合でした。クレインズ、負けてしまったけど、クレインズもけっこうやるじゃん、と思いました(ひどい状態だと聞いていたので)。
 また、実は私、一昨年の9月の日光開幕でバックスの勝利を見て以来、2年以上、バックスの勝利を見ていなかったのです。日光に何度も足を運び、相手がクレインズじゃなかったのでバックスを応援していましたが、バックスが負けるのばかり見ていて、ついには苫小牧の全日本で中央大学に負けるのまで見てしまい(これを見た人は少ないはず)、昨シーズンもついに1度も勝つところを見ませんでした。そんなわけで、クレインズが終盤、追い上げたときは、こりゃ絶対、6人攻撃で同点、OTでクレインズ勝利じゃないか、と思いましたが、そこはやはり今季のバックスは違うというところでしょう。クレインズ的には残念だけど、2年以上かかってやっとバックスが勝つのを見て、ほっとした面もあります。
 この試合はFMくしろがネットラジオで中継しただけでなく、USTREAMで生中継もされていたので(今も録画がUSTREAMにあるので、見ることができます)、横浜に行けない人もネットで見たり聞いたりできたわけで、アジアリーグのメディア環境も進歩したものだと思います。そんなわけで、わざわざ素人の感想をアップする必要はないかも、なのですが、ちょっとばかり考えたことを。
 クレインズは思ったよりよかったです。もっとひどいかと思っていた。土曜のイーグルスほどは出来上がってませんが、これからよくなるんじゃないかと思いました。この試合に関しては、やはり、今季の強いバックスの横綱相撲という感じが強かったです。イーグルス戦ではパックを取られてしまうことが多かったですが、クレインズにはパックを取らせません。試合を支配しているという感じが強いです。土曜の2ピリ以降ずっと、バックスの選手の動きがとにかくいい。よく動いている、というだけじゃなくて、スキルもある動きというか。バックスの場合、とにかくがむしゃらに動いて、そしてバテて、みたいな試合をずっと見てたから、そう感じるのかもしれないけど。
 クレインズも、モジェンコの技ありゴールとか(シュートアウトに重宝しそうなお方)、華麗なパス回しをせずにバシッと決めるとか、以前よりいいと思うところがありました。
 そして、クレインズで一番感心したのは、4点差になってからのプレーです。
 4点差になったのは3ピリ前半で、ここで4点差だとあきらめムードになるところなのですが、クレインズの選手は全然あきらめていませんでした。その気迫が伝わってきました。泥臭いことを嫌う優等生、というイメージがあったのですが、そのイメージとは全然違う。しかし、今季のバックスはやっぱり横綱なのです。ものすごい気迫で迫ってくるクレインズを、バックスの選手は福藤の前で必死に防ぎます。そのあと、バックスがペナルティ2つ同時に取られて、クレインズが5人対3人のPPになったとき、バックスはまったく危なげなくこれを凌いでしまうのです。5人対3人だったら、1点くらいは入るだろ、普通、と思うのですが、これが全然入りそうにない。入るどころか、パックは遠くにはじかれてばかり。
 ところがこれがターニングポイントなんですね。バックスはこれを凌いでほっとしたのか、そのあと、ポカッと隙間が開いたみたいになって、残り10分余りになったときから3連続失点。1点差になったのが終了2分前。が、しかし、ここでまたバックスの横綱ぶりが現れるわけなのですが、クレインズに6人攻撃させないんですわ。石川は何度か引っ込んでましたけど、すぐまた出て行く状況になるのです。
 さっき、アジアリーグ公式サイトのゲームレポート読んだら、村井監督が不思議なことを言ってました。
「今季を象徴するような、良い最後の10分間でした。」
 ん? その最後の10分間に4点差から1点差に迫られたんですけど。聞き間違いとか、書き間違いとかではないでしょうね。
 でも、4点差もあったのに1点差に迫られて、反省すべき、と言うのでなく、ペナルティに次ぐペナルティの中、よく最後の1点を守りきった、というふうに考えたのは、やはり、バックスだからでしょう。クレインズやイーグルスだったら、反省すべき、となるに決まっている。でも、去年までのバックスには、あの最後の10分間はありえなかったのだと思います。
 同じように、4点差になっても泥臭く、気迫で挑むクレインズ、華麗なパス回しをしないクレインズも、去年まではなかったのではないかという気がします。
 そんなわけで、この試合はぞくぞくするような名勝負であり、両チームの変化をよい意味で見せつけた試合であったと思います。

 清川選手の水色のヘルメットと防具など、写真もたくさん撮ったので、あとでアップします。
 今日はとりあえず、これを。新横浜集結戦の選手のサイン入りTシャツを1枚3000円で売っていて、これは石川選手のサインです。売り上げはすべて寄付になるとのことです。