2012年9月8日土曜日

ドビュッシー、音楽と美術

ブリジストン美術館で開催中の「ドビュッシー、音楽と美術」という展覧会に行ってきました。
公式サイトhttp://debussy.exhn.jp/

これで、以前紹介した夏の美術展4つ全部制覇したことになります。
ドビュッシー展はオルセー美術館、オランジュリー美術館、ブリジストン美術館共同企画と銘打っていますが、なんか、ブリジストン美術館のものが多いような気がしました。ここはかなーり昔に一度行ったきりなんですが、見覚えのある絵がけっこう…。
それ以外でもバーン=ジョーンズがあったり、ニジンスキーの写真があったり、カミーユ・クローデルの彫刻があったり、広重や北斎の浮世絵があったり、その他、ルノアール、ドガ、モネなどなど(モネはブリジストンがけっこう持っているのね。ここと西洋美術館合わせたらかなりの数のモネが日本に)。その他、ドビュッシーの楽譜などもいろいろ展示されていました。
4つの展覧会の中では一番すいていて、会場も1つの階だけで、展示室の移動の自由度も高く、4つの美術館の中では一番自由に動けるところです。青に統一された特別展の展示室も落ち着きがあり、そこにドビュッシーのピアノ曲が流れるという優雅な空間でありました。
というわけで、そこそこ見応えのある美術展ではあったのですが、なんというか、ドビュッシーに無理にこじつけていろいろ集めているようなところもあり、その辺の強引さがなんだかなあというか。また、フェルメールを売りにした上野の2つの展覧会に比べ、目玉がないというか、一応ルノアールが目玉になっているみたいだけど、全体に見入ってしまうような作品がなかったです(私にとっては)。彫刻なども壁際に置いてあるものが多く、ベルリン美術館展の彫刻の置き方、見せ方のすばらしさに比べ、不満が残ります。出品がとりやめになったり、8月中旬に出品が終了してしまったものもあるのね。
というわけで、ドビュッシー・ファンの私から見てもイマイチな展覧会でした。
しかし、ブリジストン美術館は絵葉書が安い。平常展の絵葉書はなんと50円です! ドビュッシー展の絵葉書はあまり数がなくて、買いたいのはバーン=ジョーンズのこの絵だけでしたが、1枚ではなんなので、ブリジストン美術館から出品されたモネを2種類買いました(どちらも初めて見た絵ではないので、なんだかなあ)。

バーン=ジョーンズ「王女サブラ」

ニジンスキーのバレエの絵が何枚もあって、これはよかった。でも絵葉書はなし。映画「ニジンスキー」で、ドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」を踊るシーンの最後の場面でショッキングなことが、というシーンがありましたが、その牧神が最後にニンフのスカーフの上に横たわるシーンもありました。

帰りに山手線に乗ったら、上野からマウリッツハイス展の青い袋を持った人が何人か乗ってきました。バーン=ジョーンズ展以外はまだやっているのですね。バーン=ジョーンズはもう一度見たかったけど、期間が短すぎた。もっとゆっくり、ゆったりした会場でやってほしいです。まだやっているのではベルリンがもう一度見たいけど、もうすぐ終わりかな。ドビュッシー展だけは10月中旬までやっています。