2021年7月1日木曜日

グーグル翻訳は牛乳6本買ってくる

 優秀な機械翻訳だと話題のDeepLですが、こんなツイートが。

一連のツイートはこちら。

Jun MakinoさんはTwitterを使っています 「上手くいかない時にはみておかしいとわかる訳がでてくる、という機能が必要な気が。DeepLにはそれがない。」 / Twitter

例のプログラミング・ジョークで言うと、Googleは牛乳6本買ってきちゃう、DeepLはあいまいなところがあると何もできない、ってことか?

日本語がこなれている翻訳は危険、誤訳があってもわからない、というのは、人間様の翻訳でもはるか昔から言われていた。

しかし、こなれた訳にできないと訳さないっていうのは人間様にはないな。

訳さないってことは、原文と比べればわかるわけで、人間様のこなれた誤訳よりは発見しやすい。

機械翻訳が発達すると翻訳家が失業するかどうかっていうのはかなり前から話題になっているが、機械翻訳が発達しなくても人間翻訳家は失業しつつある、というのが私の印象。

まず、これは機械には無理だろう、っていう文芸翻訳は仕事が壊滅状態。

産業翻訳の世界では、優秀な翻訳家に高い報酬を払うより、安い翻訳家に頼んで、あとは社内で直せばいい、というようになっている。

この安い翻訳家が機械翻訳にとってかわられるだろう。しかし、その前に、優秀な翻訳家が安い翻訳家にとってかわられている。

10年かそこら前、優秀な翻訳家たちが報酬が高いという理由で仕事を失い始めたとき、「よい翻訳は必ず必要とされるから、報酬を下げずにがんばる」と言っているのをネットで読んだけど、その人たちは生き残っているのだろうか。