2021年10月21日木曜日

「MINAMATA」再見

 「ルパンの娘」を見たいと思っていたのだが、あまりに評判が悪いので、「MINAMATA」をもう一度見に行くことにした。

「ルパンの娘」はテレビドラマのときはよい評判を聞いていたのだが、なんでだろ。武内監督としては初のダメ作らしい。「翔んで埼玉」の続編も作るみたいだけど、あれ、続編作っても面白くないような気が。

で、「MINAMATA」は最初に見たときにもう一度見たいと思っていたが、近隣の映画館では21日終了とわかったので出かける。

いつもなら入口の掲示を携帯で撮ってアップするのだけど、なぜか壁紙モードになっていて、小さすぎて使えない。

ま、それはともかく、もう一度見てよかった。

最初に入浴する母子の音だけが聞こえるが、そこで最初に耳に入るのは水の音。

そして、ラストは波の音。

真ん中あたりで暗室が放火されるが、「ミナリ」同様、これは火の試練と水の救済だったのだ。

ただし、「ミナリ」では火と水のほかに風や土も出てきて、西欧の4大元素が全部出てくるが、「MINAMATA」はそこまではやってない。入浴する母子が聖書のピエタのようだというのはあるけれど、「ミナリ」がキリスト教的要素がいくつもあるのに対し、「MINAMATA」は一部にとどまっている。キリスト教や西欧に引き付けようとはしていない。

前にも書いたが、主役をジョニー・デップから真田広之に変化させることで最終的に水俣の人々を主役にしていることは見落とすべきではない。

入魂の演技を見せる出演者の中で、ビル・ナイだけは平常運転のように感じていたが、今回見て、彼もやっぱり入魂の演技だとわかった。ジョニデとともに、彼もプロデューサーに名を連ねている。