2011年9月9日金曜日

悲痛な事故

 ホッケー・ファンはすでにご存知のとおり、ロシアのトップリーグKHLのロコモティブ・ヤロスラブリが、開幕戦のためにチャーター機で移動しようとしたところ、飛行機が離陸直後に墜落して川に落ち、乗っていた45人のうち、すでに44人が死亡(注)という、ホッケー界最大の惨事が起きてしまいました。
 ロシアのKHLには元NHL選手をはじめ、世界から優秀な選手が集まっているのですが、このチームにもデミトラ、サレイなどの元NHL選手が何人もいて、また、今年はじめにバッファローで行われたジュニア選手権で優勝した若手選手たち、NHLのプロスペクト、ヘッドコーチになるために北米から来た元NHL選手と、優れた人材が集まっていました。サレイは最近、赤ちゃんが生まれたばかりだそうで、家族の悲しみを思うと言葉もありません。
 欧米ではチャーター機でのチームの移動はごく普通のことで、過去にもこうした事故は何度か起きていたそうです。マンチェスター・ユナイテッドの惨事が特に有名なのだとか。
 セイバーズもこうした飛行機でひんぱんに移動しているわけで、前から、飛行機が落ちたらチーム全滅じゃないか、と、一抹の不安はあったのですが。
 元セイバーズの選手はいませんでしたが、亡くなった選手の中にヴァネクの親戚が。
 今回の事故は、離陸直後に墜落と、飛行機に問題があったのは明らかで、すでに地元では飛行機会社に対して市民の怒りが燃え上がっているとのことですが、こうしたチャーター機は老朽化しているものが多く、北米でもマイナーリーグや大学チームの使うチャーター機は危険だという声があります。また、安全に関してロシアは遅れているという印象を与えたのも否めません。
 東日本大震災のとき、海外のメディアは遺体の写真をおおっぴらに出すなどしていましたが、今回も目をそむけたくなるような写真を出しているメディアも北米にはあるようです。
 原発問題に続いて、またしても、安全を軽視することの恐ろしさを示す事故が起こってしまったと感じます。

注 唯一の生存者も、その後、亡くなったという報道がありました。