2013年3月28日木曜日

自営業と非正規雇用

長い間、自営業と非正規雇用、つまり、原稿料などの個人事業と非常勤講師の給与で生活してきたのですが、自営業と非正規雇用は全然別物だってことをほとんど意識していなかったことに気づきました。なにやってんだ、自分。
違うのは確定申告だけで、原稿料は必要経費を自分で決められるけど、非常勤の給与は計算が決まっていて、この収入だったらどう見ても原稿料なら半分は必要経費にできるのに、給与だと3分の1しか認められない、損だ、と感じていたくらいでした。
実際、私は、非常勤講師は報酬が給与で支払われるフリーランスだと思い込んでいたふしがあります。複数の大学で非常勤講師をして生計を立てている人は、複数の翻訳会社と契約して翻訳で生計を立てている人に限りなく近いからです。
翻訳会社と契約していても仕事が来るとは限らないし、コンスタントに来ていたのに来なくなることもあります(これが怖くてフリーランスは仕事が断れず、稼いでいる人はブラック企業状態)。非常勤講師も1年契約なので、いつ契約が打ち切られるかわかりません。打ち切られたら何も言えないのが非常勤、と思っていたのですが、そうじゃなかったのです。
フリーランスは仕事が来なくなっても訴えることはできないけど、非常勤はできるケースもあるのです。長年同じ大学で教えていた場合、契約打ち切りに対して、保証金を請求したり、打ち切りを撤回させた例もあるらしい。雇用とは、そういうことなんですね(勉強不足すぎる)。
しかし、今回の労働契約法の改正で、5年をすぎたら無期契約に変更、ということになると困るので、雇用主が契約は5年以下と決めてしまうと、フリーランスなら相手がよければ長く仕事ができるのに、非正規雇用だと最長5年で必ずクビ。
複数の大学で非常勤講師をしている場合は、給与じゃなくて講義料をもらうフリーランスにしてほしいなあ、と思いますが、そうなると、大学はもっとクビにしやすくなりますね。そのかわり、大学側が続けてほしいと思ってくれればずっと仕事ができるし、必要経費ももっと認められる。
4年前から大学で英文学や映画を教えられるようになって、これから70歳くらいまでは大学で映画や文学が教えられる、と楽しみにしていたのに(しかも学生の反応が非常によかった)、5年以内にクビとわかって、かなりがっかりしていましたが、上のようなことを考えているうちに、やっぱりフリーランスはいいな、ごぶさたしている翻訳会社や出版社に連絡とってみようかな、と思うようになりました。フリーランスの仕事がなくなって、どこか鬱屈した気分があったのも確かだし、災い転じて福となすとなればと思います。

追記 ダイヤモンドのサイトのハロワに関する記事に出ていたのですが、最近は最低賃金より低い時給で雇うために、個人事業主に発注のような形で求人しているところもあるとか(ハロワで)。確かに翻訳も報酬がどんどん下がっていて、フリーランスはなかなかきびしいです。